コラム記事

女性の薄毛“FAGA”とは?原因や治療方法について解説

「髪のボリュームが減った」

「分け目が目立つようになった」

女性の中には『髪』に関するお悩みを抱えている人も少なくありません。

薄毛や抜け毛が気になる女性の中には『FAGA』とよばれる脱毛症を発症している方がいます。

FAGAは適切な治療をすれば症状の改善が見込める病気です。

本記事ではFAGAの原因・治療方法・治療期間・治療費までわかりやすく解説します。

FAGAとは

FAGAとは

FAGAとはFemale Androgenetic Alopeciaの略で、女性の薄毛の総称として使われています。女性型脱毛症とも呼ばれます。

頭部全体のボリュームがなくなり、頭頂部(分け目)を中心に薄毛がみられることが特徴です。

FAGAはAGAと同じような病気と考えられていましたが、現在では似た点があるものの異なる病気と考えられています。

FAGAには次のような特徴があります。

  • 毛周期を繰り返す過程で成長期が短くなる
  • 休止期にとどまる毛包が多くなる
  • 更年期に多発する

具体的な症状としては、以下の5つがあげられます。

  • 抜け毛が増える
  • 髪の毛が薄くなる
  • 髪の毛が細くなる
  • 分け目が目立つようになる
  • 頭頂部の比較的広い範囲の頭髪が薄くなる

参考:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

FAGAの進行パターン

FAGAは薄毛の進行具合によって、次の3つのパターンにわけられます。

FAGAの進行パターン
ルードヴィヒ型頭のてっぺんから後頭部にかけて薄くなる生え際は薄くなりにくい
クリスマスツリー型生え際から頭頂部の真ん中が薄くなる生え際の薄毛が目立つため、発症初期に気付きやすいオルセン型ともいわれる
ハミルトン型生え際に剃り込みが入ったように薄くなる

FAGAの中でもとくに発現頻度が高いのは「ルードヴィヒ型」と言われており、Ⅰ~Ⅲ型のように進行していきます。

ルードヴィヒの進行パターン
Ⅰ型分け目が目立つようになってきた状態
Ⅱ型Ⅰ型よりも脱毛症の範囲が拡大した状態
Ⅲ型脱毛の範囲が正面から少しずつ後退した状態

FAGAの原因

FAGAの原因

FAGAの原因はいまだにはっきりとは解明されていませんが、主に次の5つと考えられています。

  1. ホルモンバランスの乱れ
  2. ストレス
  3. 生活習慣
  4. 病気
  5. 遺伝

原因①ホルモンバランスの乱れ

ホルモンバランスの乱れ

発毛や育毛には、エストロゲンとプロゲステロンという女性ホルモンが大きな役割を担っています。

それぞれには次のような働きがあります。

ホルモン働き
エストロゲン・頭皮の血流やうるおいを保つ
・頭皮の厚みを維持する
・髪の毛のハリ・つや・コシを保つ
プロゲステロン・ヘアサイクルの成長期の期間を維持する
・健康的な髪の太さ・長さを維持する

エストロゲンとプロゲステロンは、年齢を重ねると分泌量が少なくなり、更年期を終えるとほとんど分泌されなくなります

プロゲステロンは卵子から作られるため、卵子の働きが悪くなる30歳代後半から、エストロゲンは40歳頃から閉経にかけて分泌量が減少します。

プロゲステロンの減少でヘアサイクルが短くなり健康的な髪を維持しにくくなった頭皮は、エストロゲンが減少し、より健康的な髪が育ちにくくなり、抜け毛・薄毛が目立つようになってしまいます

FAGAのほか、産前後の女性ホルモンバランスの乱れが原因でおこる薄毛は「分娩後脱毛症」と呼ばれます。

原因②ストレス

ストレス

ストレスは自律神経を乱し、頭皮の血流を悪くさせる要因の1つです。

慢性的なストレスで頭皮の血行不良が続くと、髪の成長に欠かせない栄養や酸素が十分に供給されなくなります

その結果、薄毛や抜け毛が増えてしまう可能性があります。

加えて、ストレスは女性ホルモンの乱れや生活習慣の乱れを引き起こすため、さらに頭皮環境が悪化し薄毛や抜け毛を悪化させる原因にもなります。

原因③生活習慣

食事

生活習慣の中でFAGAの原因になりやすいのは「食事」と「睡眠」です。

頭皮環境を維持し健康的な髪を作るためには、良質なたんぱく質とビタミン・ミネラルが欠かせません。

偏った食事や過度なダイエットによる栄養不足は、頭皮環境を悪化させハリ・つや・コシのある健康的な髪が生えにくくなる原因の1つです。

またファストフードやコンビニ食ばかり食べていると、ビタミンやミネラルの不足を招き脂質や糖質が過剰になります。その結果、頭皮環境が悪化し薄毛や抜け毛が増えやすくなります。

健康的な髪を作るためには、「睡眠」も重要な役割を果たしています。

眠り始めの3時間に分泌される成長ホルモンには、髪の成長を促す働きがあります。睡眠不足は健康やお肌だけではなく、薄毛にも影響を及ぼしているのです。

原因④病気

診察

病気の中には薄毛や抜け毛が増えるものがあります。

代表的な病気は、鉄欠乏性貧血や膠原病、甲状腺機能低下症です。そのほかにも、遺伝子の変異によっておこるFAGAがあります

鉄欠乏性貧血になると、血液が薄くなり体のすみずみに十分な量の酸素や栄養素を運ぶことができなくなります。その結果、髪の成長が妨げられ薄毛・抜け毛が増えてしまうのです。

また髪の成長には、細胞が常に新陳代謝を繰り返しヘアサイクルを維持することが重要です。

膠原病や甲状腺機能低下症を発症すると、新陳代謝が低下しやすくなります。

その結果、髪の新陳代謝も妨げられ成長期が短くなったり、休止期が長くなったりすることで抜け毛・薄毛が増えやすくなるのです。

さらに甲状腺ホルモンは、抜け毛を防ぐ働きがあります。甲状腺ホルモンの働きが低下すると、より髪の毛が抜けやすくなります。

そのほかにも、髪の成長を妨げる原因となる遺伝子の変異があることもわかってきました。

母親から娘へ遺伝子の変化が受け継がれると、抜け毛・薄毛になりやすいのです。

原因⑤遺伝

FAGAの遺伝

遺伝子の影響により、FAGAが発症する可能性が高まります。

原因となる遺伝子は主に男性ホルモンと関係が深く、特定の遺伝子が活性化することで脱毛が進行します。

遺伝的要素は非常に大きく、一族にFAGAが多い場合、将来的に同じ症状が出現する確率が高くなると言われています。

FAGAの治療方法

FAGAの治療方法

FAGAの治療方法には、主に4つの種類があります。

  • 内服薬
  • 外用薬
  • 注入療法
  • 自毛植毛

一般的には内服薬と外用薬を併用して治療を進めますが、進行状況によっては注入療法や自毛植毛を検討します。

ここからは、それぞれの治療方法について解説します。

内服薬

内服薬

FAGAの治療にはスピロノラクトンやミノキシジルを処方します。

簡単にまとめると、スピロノラクトンはホルモンバランスを整える薬、ミノキシジルは発毛を促す薬です。

スピロノラクトンの作用機序は、アルドステロン受容体の活性をブロックし、ホルモンバランスを正すことにあります。また、同様の働きを持つアンドロゲンという男性ホルモンも抑制します。

副作用として、のどの渇きを感じることがあります。

ミノキシジルは血管を拡張させる作用があり、もともと降圧剤として高血圧の方に処方されていました。体毛が生えるという副作用があったことから、現在では発毛薬としても用いられています。

ミノキシジルは男性の薄毛治療にも用いられますが、女性は濃度や用量を減らして処方されます。副作用として、肝機能障害やめまい、むくみが挙げられます。

外用薬

外用薬

FAGAの治療には、ミノキシジルの外用薬が推奨されています。

治療に用いるミノキシジルは男性よりも薄い1%ミノキシジルを使用します。

ミノキシジルは内服薬も外用薬も、治療を始めて1ヶ月以内に抜け毛が増えることがあります。これは初期脱毛といわれるもので、健康的な新しい髪が生えてくるために起こる抜け毛です。

この抜け毛は1ヶ月程度で落ち着くので、抜け毛が増えたからといって自己判断で治療をやめないようにしてください。

副作用としては湿疹やめまい、むくみが挙げられます。

注入療法

注入療法

注入療法とは頭皮の表皮と真皮の間に薬を注入し、発毛を促進する治療方法です。

注入する薬は発毛を促す細胞を注入するものや、抜け毛予防・発毛促進効果のある有効成分

を注入するものまで多岐にわたります。

【注入治療の例】

メソセラピー成長因子や発毛を促進する成分など、クリニックにより配合している薬が異なる。
HARG療法使用する薬剤が決められており、日本毛髪再生研究会認定施設でしか施術できない。

なお、当院はメソセラピーとHARG療法のいずれにも対応しているクリニックです。

自毛植毛

自毛植毛

自毛植毛とは、薄毛になっていない後頭部や側頭部の健康的な毛根を採取し、薄毛が気になる部分に移植する方法です。

毛根1つ1つを採取して移植するFUE法と、10~20cmの帯状に採取して移植するFUT法があります。

自分の毛を使用するため拒絶反応や感染症のリスクが低く、手術の効果は半永久的に続くといわれています。

ヘアカラーも楽しめますが、頭皮を採取した部分の傷跡が目立つことがあります。

当院のFAGA治療について

リバイブAGAクリニック

当院では、女性に特化したオーダーメイド治療を提供しています。

FAGA治療の中心となる内服薬・外用薬の処方、当院オリジナルのメソセラピー、HARG療法の中から最適な治療をご提案いたします。

メソセラピーは痛みの少ない機器「MPガン」を使用して注入するため、初めての注射が不安という方にも喜ばれています。

安心してご来院いただけるよう、完全予約制でカウンセリングスペースも個別に用意しております。ご希望の方にはオンライン診療・お薬の郵送も可能です。

人に相談しづらい、薄毛が治るのか不安、そんなお悩みをお持ちの方はぜひ一度ご相談ください。

FAGAの治療期間

FAGAの治療期間

一般的なFAGAの治療期間は半年から数年程度かかりますが、具体的な治療期間は症状や程度によって患者様一人ひとり異なります。

おおむね、最初の3ヶ月程度で抜け毛が落ち着き、次の3ヶ月で治療効果を実感できるようになります。さらに治療を継続すると、目に見えた効果が実感できるようになるでしょう。

なお、FAGA治療をやめると再び薄毛が進行する可能性があります。減薬や治療の中断は自己判断せず、必ず医師と相談の上決定しましょう。

FAGAの治療費用

FAGAの治療費用

FAGA治療にかかる費用は、薄毛の進行度と目指すゴールによって相場が異なります。

【治療方法ごとの費用】

治療方法費用相場
スピロノラクトン内服薬6,000〜8,000円
ミノキシジル外用薬6,000〜8,000円
メソセラピー30,000〜50,000円
HARG療法80,000〜150,000円

1ヶ月あたりの総額費用はおおむね下記のとおりです。

  • 予防:5,000〜7,000円
  • 予防+発毛:10,000〜20,000円
  • さらなる発毛:50,000〜70,000円

薄毛の進行が軽度であるほど治療は少なくて済みますので、薄毛に気づいた時点で、一度相談してみることをおすすめします。

なお、FAGA治療は自由診療のため、保険は使えません。

FAGAの治療は医療費控除の適応になる?

医療費控除

FAGAの治療費は医療費控除の対象にはなりません

自費診療の治療費については、医療費控除の対象にならないケースが大半だからです。

法律上、美容のためにおこなわれる医療にかかる費用は、医療費として認められず控除の対象外になると定義されています。

FAGAの治療は見た目(美容)を改善するために行われることが少なくありません。

ただし、抜け毛の原因がそのほかの疾患によるものの場合、控除が認められる場合があります

ご自身が受けられた治療が医療費控除の対象になるかについては、医師や税理士・税務署などに確認するとよいでしょう。

参照:国税庁「No.1122 医療費控除の対象となる医療費」

FAGAの治療は医療機関に相談を

FAGAの治療は医療機関に相談

FAGAは年齢を重ねた女性がなりやすいだけでなく、ストレスや生活習慣などさまざまな理由で悪化する可能性があるため、早期発見・早期治療が重要です。

FAGAの治療方法は多岐にわたりますが、保険診療が適応されないことが多く、自費診療は高額になりがちです。

いずれの治療方法も、発症早期から始めることで高い効果が期待できるだけでなく、発毛を取り戻せる可能性が高くなります。

FAGAでお悩みの方は、医療機関への相談をご検討ください。

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